“生きる”を、知った日。
KOMICHIphotographです*
今日はちょっぴりまじめな話
私が出張撮影をはじめた理由
なぜ出張撮影をはじめたのか
どういう想いで写真を撮影しているか
ということを、少しお話していこうと思います
私が出張撮影をはじめた理由
それは長男が2歳になる頃にかかった病気がきっかけでした
病名は境界悪性腫瘍、卵巣がんの一種です
「可能な限り手は尽くします。一緒に頑張りましょう。」
卵巣は沈黙の臓器
全く自覚症状もなく
予期しない突然の告知
その言葉を聞いて
真っ先に頭に浮かんだのは
自分の命の期限ではなく
残してしまうかもしれない家族のこと
あれよあれよと話は進み
長男2歳の誕生日当日に入院することが決まりました
幸い本当に初期での発見だったため
手術だけで治療を済ませることができました
2人に1人はがんになる時代
そうは言われていてもやっぱりどこか他人事で
実際に自分がかかって初めて分かることがたくさんありました
長男の2歳の誕生日から1ヶ月ほど
病院の中だけで過ごしたあの時間
病棟から見上げた空の色
ともに戦った同じ病室の仲間たち
すべて実際に目を通して見ていたのに
どこかフィルターがかかったかのような感覚で
まるで思い出すことを心が拒否しているようで
それくらい私にとっては衝撃の大きいことでした
ただ唯一、そんな中でも色鮮やかに思い出せることがあって
それは、退院した日の息子の「心の底から嬉しそうな笑顔」
これだけは今でも鮮明に思い出すことができます
私が退院した日、2歳になったばかりの息子は泣きませんでした
「さびしかった、つらかった」なんて一言も言わずに
ただただ満面の笑みで「おかえり」と
私のことを抱きしめてくれました
あれからもうすぐ8年が経とうとしています…
ようやく、病気をしたという事実を少しずつ受け入れられるようになってきています
もちろん、調子の悪い日は怖くてどうしようもなくなるときもあるけれど…
でも、どんなに時が経とうと、退院した日に息子がくれた優しさは
いつまでも私の心をあたため続けてくれる、かけがえのない記憶として残っています
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私はもう一度生きるチャンスをもらいました
せっかくいただいた命なのだから
私に関わってくれる全ての人の幸せに繋がることがしたい
私にできることってなんだろう?
「命の儚さ・大切さ・支えてくれる人がいる幸せ」
それを身を以て体験した私だからこそできること
“私だからこそ見える世界がある”
それを実現できる手段が「出張カメラマン」でした
【かけがえのない家族の今しかないその瞬間を、これから先ずっと手元に残すということ】
“写真はきっかけ”
記憶は徐々に薄れていきますが
きっかけがあれば驚くほど色鮮やかに思い出すことができます
人との繋がり、その温かさはきっと「生きる力」を与えてくれるから
写真として幸せな思い出を目に見える形で手元においていただくことで
人生の豊かさにいつでも触れることができます
温かな記憶は決して熱を失うことはなく、
いつまでも私たちの心に寄り添い、温め続けてくれます
写真撮影って本当に嬉しく幸せなもの
頼むのが億劫だとか負担だと感じて欲しくなくて
もっと純粋に残して嬉しいものだと
そう思っていただけますように
KOMICHIphotographはこれからも
日々学び考えていけるといいなと思います
そして、本当に本当に微力ではありますが
同じ病気で同じ想いで戦っている方が
きっと他にもいらっしゃるから
こうして発信することで力になれたら
希望を分かち合うことができたら、と
ささやかですがここに綴ります
病気をしても、こうして生きている、これからも生きていける*
私にご興味をもって下さり
こうして最後までブログを読んでいただき
本当にありがとうございました
長い人生、楽しんでいきましょう!!!
(20240320更新)